【レポート紹介】市川市動植物園が「#がんばれパンチ」の応援を受け止めた構造

本稿執筆時点(2026年5月2日)で、まだまだ大人気のパンチくん。
市川市民には馴染みのある、市北部にある市川市動植物園で昨年誕生したニホンザルのパンチくんのストーリーは、国内のみならず、世界各地の人々に広く知られるところとなりました。当サイトにも、こんなコラムを掲載しました。
このコラムを書きながら「応援消費」について考えたことを、レポートというかたちにまとめました。市川マーケティング研究所「レポートシリーズ」のVol.1です。
このレポートでは、ソーシャルメディア(SNS)上で盛り上がった共感を、具体的な行動(寄付や購入、来園など)に変えるための「受け皿(寄付や購入の仕組み)」と「導線(情報発信)」の役割について整理しています。応援を消費に転換するには、感情が消えぬまに※1受け止める設計が重要です。突然発生する「応援」「共感」を、逃さず受け止める構造をつくることが、これからの企業や自治体には求められます。
求められますと書きましたが、市川市動植物園の事例は、極めて優れた取り組みであり、簡単に模倣できるものではありません。特に、市立の施設などはマーケティングに長けているとは言い難いケースが多いでしょうから、なおさらです※2。とはいえ、学べることは多いと思います。是非、レポートを読んでみてください。
市川マーケティング研究所 レポートシリーズ Vol.1
パンチくん人気から見えてくる「応援消費」の受け皿設計
― ソーシャルメディア時代における感情と消費行動の接続 ―
2026年4月14日
著者:鈴木 雄高(市川マーケティング研究所 代表)
本稿は、市川市動植物園のニホンザル「パンチくん」の人気拡大を事例として、ソーシャルメディア上で生起した共感が、来園・購買・寄付といった行動へと転換されるプロセスを分析するものである。
特に、応援消費の成立に不可欠な「受け皿」と「導線」に着目し、その具体的な機能を整理する。分析の結果、応援消費は偶発的な現象ではなく、適切な設計によって再現可能な消費行動として構築しうることが示唆される。
キーワード:応援消費、ソーシャルメディア、EC、ファン行動、アテンションエコノミー
目次:
1. はじめに
2. 応援消費の発生と可視化された行動
3. 応援消費を成立させる「受け皿」
4. 導線設計とアテンションエコノミー
5. 考察:応援消費は設計できるか
6. 結論
市川マーケティング研究所レポートシリーズは、「レポート」ページで公開しています。
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〈備考〉
※1:松任谷由実氏の19枚目のアルバム『ダイヤモンドダストが消えぬまに』(1987年12月5日発売)を置き念頭しています(「念頭に置いています」の意味)。
※2:市川マーケティング研究所では、今後、公共マーケティングについても研究してみたいと思っています。
