【コラム】習慣化に必要なこと

こんにちは。市川マーケティング研究所の鈴木です。

今日は2026年2月28日、土曜日です。
2月は28日と短いので、何だかあっという間に終わってしまう感覚を覚えますが、今月は、「ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピック」が開催され、なぜ今やるのか理由が不明瞭なままだった「第51回衆議院議員総選挙」もありましたし、ここ市川市では、第2回市川ごたまぜミュージカルパレードも開かれましたね。盛りだくさんでした。

そんな、「盛りだくさんだったけど、短かったよね、2月」※1というセリフをつい口にしたくなるような2026年2月の28日間、私は、毎日2km以上のランニングをしました。

最終28日目の本日は、朝10時台に、ポッドキャスト番組「朝井リョウ・加藤千恵 信頼できない語り手」(第4回「見た目を草間彌生にした方がいい」)を聴きながら、陽光を浴びて、真間川沿いをゆっくりと2.23km走りました。

2026年2月28日に真間川沿いをランニングする筆者の脚。

これで、「2月の28日間、毎日2km以上を走る」という目標を達成したのですが、一体それは何のゲームなの?どんな企画なの?と思いますよね。

これは、先月末に、初代バチェロレッテとしても知られる福田萌子氏がソーシャルメディア上で、自身のフォロワーに対して呼びかけていた「Run For The Friendship 」というものです。彼女のアカウントをフォローしていた私は、その投稿を目にして、普段からランニングをしてはいるけれど、寒さに弱いため、冬季のランニング頻度が低下するという課題を克服するのにちょうど良いと思って、企画に「乗っかってみた」のでした。

こうして、2月1日に2.02km走ったことを皮切りに、毎日走る生活がスタート。
本日、28日まで、雨の日もありましたし、雪が降った日もありますが、1日も欠かさず、毎日2km以上を走りきることができました。今日の正午時点での累積走行距離は87.9kmですが、この数字は正直なところどうでも良いと思っています。とにかく、福田萌子氏の呼びかけに、軽い気持ちで「乗っかって」始めたことを、28日間、やり続けたことが重要です。

人の行動変容を促し、習慣化させる、定着させるという意味で、この企画からは学べることが多くあります。ポイントを思いつくままに挙げてみましょう。


■ポイント1
ルールが単純なことが重要です。
行動変容させる、特に、習慣化させるには、複雑なルールを設けるのは不適切で、単純なほど良いです。
「1日に2㎞、毎日走る」。ルールはこれだけ。単純ですね。

■ポイント2
1日の目標走行距離が「2km」というのが絶妙だと思います。
1kmでは物足りないですし、3kmだと雨の日などに走るのは困難です。3kmの欄を毎日続けるのは、目標設定として高いと感じる人が多いと思います。
「1日に2kmは走る」という設計はベストだと言えるでしょう。

■ポイント3
走ったことを、ハッシュタグ「#RunForTheFriendship」を添えてソーシャルメディアに投稿することが推奨されていました。
これは、「今日も走った」ということを世界に向けて発信する日々の儀式になります。
また、フォロワーの人たちに見られているので、やめづらくなりますよね。

■ポイント4
私はその日に走った距離をカレンダーとエクセルの管理シートに記録しています。
これは、この企画に参加する前(2014年)から続けていることで、継続するには、目に見える形で記録することが望ましいですね。
見える化、可視化などと言いますが、習慣化において一番良いのは壁掛けカレンダーに書き込むなど、物理的に近い場所に記録を積み上げていくことだと思います。
子どもの頃、夏休みに、朝、ラジオ体操をしに行くと、参加した証にカードにシールを貼ってもらえたり、スタンプを押してもらいましたよね。
いつしか、参加に対する報酬が貯まっていく、コレクションが増えていく感覚を得たものです。
走ったことを日々記録して、それを眺めて、満足し、やる気を維持することも、ラジオ体操のカード方式に似ていて、ゲーミフィケーション的な効果があるのだと思います。


以上、思いつくままに挙げてみました。

ポイント1と2は、フリクション(心理的・物理的摩擦)の極小化と呼べます。
単純なルールと低いハードル。
習慣化には不可欠ですね。

ポイント3、または4は、また、サンクコスト(埋没費用)をポジティブに活用しているとも言えます。
本来、サンクコストは、過去の投資に引きずられて合理的な判断ができなくなるというネガティブな文脈で使われます。
しかし、習慣化においては「これだけ続けてきたのだから、今日やめるのはもったいない」という心理的スイッチとして機能します。
特にソーシャルメディアでの発信や記録の可視化は、積み上げた資産を失いたくないという感情を強め、挫折しそうな時の抑止力として働きます。
負の心理効果も、設計次第では、継続させる力に変わるわけですね。
これは、ビジネスにおけるファン形成や継続利用の仕組みを考える上でも、非常に示唆に富むポイントです。

というわけで、28日間、毎日2kmのランニングをする、ということを実践した、市川マーケティング研究所の鈴木でした。
呼びかけてくださった福田萌子さん、ありがとうございました!


〈注釈〉

※1:映画『稲村ジェーン』のセリフのパロディまたはオマージュ。