【いちかわTMO講座】地域活動の原点――ミッション・インポッシブルから地域人へ

市川マーケティング研究所の鈴木です。
2024年9月に市川マーケティング研究所の活動を始めた私は、それ以前から、市川市において、まちづくりを行うNPO法人の理事を務めたり、地域密着系のバンド活動をしていたり、気候変動対策の活動に参画したりと、多様な地域活動を行っていました。
こうした活動を続けてきたからこそ、市川マーケティング研究所という、地域名を冠した名で活動しようと思ったわけですが、そもそもの原点は、2017年に受講した「いちかわTMO講座」※1です。
まちづくりのリーダーを養成するこの講座に参加したことが、私の運命を変えた――と言わざるを得ないのが現状※2。大げさではなく、人生の転機となりました。
今日は、TMO講座のリレートーク(前の執筆者から指名を受けた講座の修了生が、受講後の近況を綴り、次の執筆者につなぐ)という企画のバトン(比喩)を受け取った昨年の晩秋、数分で書き上げた文章を公開します。とても荒っぽい筆致ですが、origin of activity を知っていただくにはもってこい、1,000字程度の短文です。
「ミッション・インポッシブルから地域人へ」と題されたこの文章を、私を「ノスタルジー鈴木」と命名した友人の49回目の誕生日である、2026年4月1日に、ここに刻みます。
TMO10期のノスタルジー鈴木(鈴木雄高)です。
今では10を超える地域の団体やプロジェクトに参加し、日々、市川にまつわる曲を作っている私が、地域に入るきっかけは間違いなくTMO講座でした。
私が愛読紙『広報いちかわ』にTMO講座の告知を見つけたのは2015年でしたが、19時から市川市内で開かれる講座を受けることは、20~23時台に都内で仕事を終える日常を送っていた私にとってはミッション・インポッシブルだと思え、参加を見送りました。2016年にも見送って2ストライクと追い込まれていた2017年の私は、清水の舞台から飛び降りる気持ちで、あるいは、藪知らずに突入するような心地で、10期生としてTMO講座を受講することにしました。
講座からは学ぶことが多く、地域で活動する人たちの存在に気付かされ、地元への関心が高まりました。毎回必ず初回質問者となることを心がけ、ノートブックに、講義内容や講師の発言、他受講者の言葉、疑問点、着想を10ページ以上メモランダムするなど、意欲だけはやたらと高い私でした。が、人と交流することが好きではなかった私が親しくなったのは数名にとどまりました。
アドバンス講座修了後は、TMOで発表した「ハブ構想」に着手することもなく、再び千葉都民に戻った私でしたが、発表を見てくれた11期の面々に声をかけてもらい、彼らの発表練習に立ち会うなどするうちに、交流嫌いだった性質は次第に変容していき、鬼越で行われた「鬼會」では鬼越のハンドサインを考案するまでになりました(ハンドサインはLINEスタンプになりました)。
コロナ禍に、TMOの仲間を中心に立ち上げたのが、まちづくりNPOの「フリースタイル市川」(フリスタ)で、2025年10月にはNPO法人となって5周年を迎えました。交流会「いちカイギ」やフードバンクなどを展開していますが、単独で何かを成し遂げるのではなく、地域の団体や個人とのつながりを活かす動き(つまり「活動」)をしています。同年11月1日に多くの仲間と一緒に開催した「フリスタ万博」では、フリスタが地域のハブになりつつあることを実感しました。
また、私以外のTMO修了生2名を含む市川市民5名からなる「ノスタルジー&ルミエール」という、市川市にまつわるソングだけを演奏するバンドなどで音楽活動も行っています(TMOソングもあります)。昨年には地域名を冠した「市川マーケティング研究所」を始動、今や、地球人であるだけでなく、地域人(ちいきじん)になっています。
私にとってTMO講座は、あまり即効性はありませんでしたが、遅効性があり、いまだに効き続けています。
出所:TMO修了生リレートーク(公開日:2025年12月14日)
毎日都内で働いて、市川市には夜遅くに寝るために戻るだけの、地域活動ゼロ状態だった私ですが、今や、地域からほとんど出ないで生活するようになりました。ここに至るルートを見出せたのは、いちかわTMO講座を受講し、それを人生の変曲点にできたことに尽きます。
地域との接点を持ちたいと思っている人には、とてもおすすめの講座です。何か変化が起きるかもしれませんし、起きないかもしれません。
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〈備考〉
※1:いちかわTMO講座について、市川市の公式サイトには以下のような説明が掲載されています。
いちかわTMO講座は、まちづくりのリーダー「TMO(タウン・マネジメント・オフィサー)」を養成する講座です。
地域活動経験者、大学教授及び市幹部職員等による全16講義を実施します。
本講座は、リーダーにとって必要な課題発見力、表現力、コミュニケーション能力などを研修するとともに、受講生・修了生相互の「場づくり・関係づくり」について学ぶ機会ともなります。
|講座の目的
- 市の政策や事業に参画者・協力者となり得る人材の育成
- 地域活動のリーダーとなり得る人材の育成
- コミュニティービジネスを起業する要員となり得る人材の育成
- 地域の多様な人材のコミュニケーションを形成し、地域課題解決のための情報ネットワーク構築を目指す人材の育成
- 修了生有志による新たな地域活動の推進
|対象者
市川市内在住・在勤・在学の18歳以上の方で、自治会、ボランティア・NPOなど地域団体で活動している方、また、これから地域活動を始めてみようという方
出所:市川市公式サイト「いちかわTMO講座」(更新日:2025年10月27日、閲覧日:2026年4月1日)https://www.city.ichikawa.lg.jp/page/1776.html
※2:ヒップホップ・グループ・RHYMESTERのラッパーのひとりである宇多丸氏の口癖。
※3:冒頭の画像の出所は『広報いちかわ』2022年3月5日。
