【コラム】市川市内のイベントでMCを務めました――第2回市川ごたまぜミュージカルパレード(2026年2月23日)

今日は、市川マーケティング研究所代表の鈴木雄高(以下、私)が、市川市で仲間と取り組んでいる活動の一つを紹介します。
記事のタイトルにある通り、先日(2026年2月23日)、市内で開催されたイベント「第2回 市川ごたまぜミュージカルパレード」でMCを務めました。MCというのは、Master of ceremonyのことで、司会と概ね同じ意味です。
私は、市川市内で開催されたイベントでMC/司会を担当することが稀にあり(近年の実績は、以下のページにも掲載しています)、「ごたまぜ」のMCを務めたのは、昨年に続いて2度目でした。
この、「市川ごたまぜミュージカルパレード」について、その内容を一言で説明するのは簡単ではないのですが、この活動が何を目指しているのかを伝えることならば難しくありません。それは、以下のように表現できます。
『市川ごたまぜミュージカルパレード』は、芸術や文化の力で共生社会を目指す、市民のチャレンジであり、みんながワクワクするような、楽しさが炸裂する活動です。
市川ごたまぜミュージカルパレード公式サイト https://ichikawa-gotamaze.com/ (閲覧日:2026年2月25日)
冒頭の画像は、オープニングセレモニーの様子なのですが、会場のニッケコルトンプラザ(市川市鬼高)のコルトン広場で行われました。音楽やダンスなどのステージパフォーマンスは、このコルトン広場と、メイン入口にほど近い、噴水広場、あわせて2会場で繰り広げられており、私は、噴水広場の専属MCを務めました。
ちなみに、昨年、第1回の「ごたまぜ」では、ステージMCに加え、音楽パフォーマンスもしたのですが、今回はMCに専念しました。
イベント名(であり、このプロジェクトの総称でもあります)に「パレード」という語が含まれている通り、障害の有無やジェンダーの種類や国籍や市川市在住歴や思想信条その他の違いに関わらず、誰もが参加できるパレードを、計2回、行いました。
みんなで、手に持った「ごたまぜフラッグ(ごたまぜ旗)」を振りながら、コルトンプラザの周りの歩道や敷地内をパレードする楽しさは、何とも言えないものがあります。

「ごたまぜ」では、市川市内のお店や施設、病院など、37箇所を会場として「ごたまぜアート展」も開催しています。2026年3月7日まで、引き続き開催中です。
ごたまぜアート展 公式Instagram
https://www.instagram.com/gotamazeart/
https://www.instagram.com/p/DTev8pTE-AE/?img_index=2
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2024年に、新たに「ごたまぜ」というコンセプトのもと、イベントを開催することを決めた際、市川ごたまぜ実行委員会のメンバーで、市川市でこの活動をする意義を、真摯かつ軽やかに伝えるための言葉を考えよう、ということになりました。色々な考えを持ったメンバーが出してくれた意見と向き合って、私がひねり出したのが、「ごたまぜ宣言」と名付けた、こんな文章でした。
私たちは、「ごたまぜ」こそが大切だと考えます。
「ごたまぜ」こそが、世界の縮図であり、市川の姿です。
健常者も障がい者も、大人も子どもも、プロもアマチュアも、みんな「ごたまぜ」!
長年市川市に住んでいる人も、引っ越してきたばかりの人も、みんな「ごたまぜ」!
いろんな国籍の人も、多様なセクシュアリティの人も、みんな「ごたまぜ」!
『市川ごたまぜミュージカルパレード』は、誰もが参加できるイベントであり、誰もが関われる活動で(ありたいと願っていま)す。
市川ごたまぜミュージカルパレード公式サイト 「【ごたまぜ宣言】私たちは、『ごたまぜ』こそが大切だと考えます。『ごたまぜ』こそが、世界の縮図であり、市川の姿です。」https://ichikawa-gotamaze.com/2025/01/08/gotamaze-declaration/(公開日:2025年1月8日、閲覧日:2026年2月25日)

障害の有無に関わらず、と謳っている通り、パレード参加者やステージ出演者には、障害のある方もない方もいらっしゃいました。
イベントを主催した市川ごたまぜ実行委員会にも、障害のあるメンバー、障害のないメンバーがおり、それぞれのメンバーが出番と役割を得て、無理のない範囲で、できることを頑張ってやっています。年齢の幅もあり、ITに強い者もITに弱い者もいます。お金のやりくりが得意な者、文章を書くのが得意な者、モノを作るのが速く得意な者、頑張りすぎてしまう者、色々なメンバーが揃っています。誰も完ぺきではなく、特にそれを期待してもされてもおらず、自立した個人がつながって相互に依存し合っている、そんな印象を私は持っています※1。
「ごたまぜ」の主催者が、それなりに多様であることが、猛烈に多様な参加者が混ざり合う場を設計することを可能にしているのかもしれないですね。
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マーケティングでは、効率的にメッセージを届けるために、市場(消費者の集合)を分ける、市場細分化/マーケティング・セグメンテーションということを行い、分けられた幾つかの小さな塊※2、別の言葉で言えば、セグメントのうち、自社が商品やサービスを特に提供したい人たち※3を選び、具体的なマーケティング活動を行うことが少なくありません。
一方、「ごたまぜ」では、多様な参加者を明確な線で区分するということはせず、自然に混ざり合う※4ような場を設計しています。これは、かつての不特定多数に向けた「マス・マーケティング」への回帰ではありません。一人ひとりの個性を消さずに、それでいて分断もさせないことを志向するものです。
効率を追求するマーケティングの対極にある混ざり合いの設計には、(今のところは)データだけでは捉えきれない、豊かさ、地域社会のあり方を考えるための重要なヒントが隠されていると感じています。
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「第2回 市川ごたまぜミュージカルパレード」に関わってくださった全ての方に感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました(当ページでは、実行委員の一人にすぎない鈴木の気持ちを荒っぽい言葉で表現していますが、後日、「ごたまぜ」公式サイトにて、正式な開催報告を行う予定です)。
次回、「第3回 市川ごたまぜミュージカルパレード」でお会いしましょう!
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〈追記〉
ちなみに、市川ごたまぜ実行委員会のメンバー同士も、普段はZoomでの打ち合わせやLINEでの情報交換が主で、皆で顔を合わせ、膝を突き合わせ、語らう機会というのは稀なのです。が、2月23日のイベントが無事に成功した後、参加できるメンバーで杯を酌み交わし、普段は話さないようなことを喋ることで(飲み会につきものの「席替え」が、一層「ごたまぜ」に拍車をかけました)、インスピレーションがたくさん弾けました(その多くは残念ながら揮発性で、もう忘れてしまいましたが)。
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〈注釈〉
※1:熊谷晋一郎氏によると――
〈実は膨大なものに依存しているのに、「私は何にも依存していない」と感じられる状態こそが、“自立”といわれる状態なのだろうと思います。だから、自立を目指すなら、むしろ依存先を増やさないといけない。障害者の多くは親か施設しか頼るものがなく、依存先が集中している状態です。だから、障害者の自立生活運動は「依存先を親や施設以外に広げる運動」だと言い換えることができると思います。〉(引用)
出所:公益財団法人東京都人権啓発センター「自立は、依存先を増やすこと 希望は、絶望を分かち合うこと」(更新日:2022年2月7日、閲覧日:2026年2月25日)https://www.tokyo-jinken.or.jp/site/tokyojinken/tj-56-interview.html
※2:塊という呼び方は、何やら人間を物体のように扱っているようで、良くないですね。
※3:この人たちのことを、マーケティングにおいてはターゲットと言うわけですが、標的という意味のこの語を、自社商品やサービスにお金を払ってくれる可能性のある顧客候補の人たちに対して充てるのも、良くないですね。マーケティングでは、他にも「刈り取る」や「囲い込む」など、収穫物や畜産動物に使うような語を用いる風習があります。共通認識されている語を使うと、コミュニケーションが楽であるという利点があるとは言え、使う本人も、誰かが使っているのを見る人にとっても、良い感じはしないのであれば、別の語に置き換える方が健全だと思います。
※4:「ごたまぜ」と銘打っていますが、混ざらない自由も勿論あります。積極的に混ざろうとしなくてもよい。異なる他者に好意を持たない、持てないこともあるでしょう。それでも、同じ時に同じ空間にいる状態が、不自然なことではなく、それが当たり前になれば良いと思って、「市川ごたまぜミュージカルパレード」の活動を行っています。
※5:本稿に綴った内容は、「市川ごたまぜミュージカルパレード」および「市川ごたまぜ実行委員会」の総意ではなく、筆者である鈴木雄高の現時点での考えに基いています。
