【11/15オープン】イオンスタイル市川コルトンプラザの特徴

2025年10月24日にイオンリテール株式会社が発表したニュースリリースで、同年8月31日に閉店した「ダイエーいちかわコルトンプラザ店」の跡地にオープンする「イオンスタイル市川コルトンプラザ」の開店日が同年11月15日であると発表されました。

このニュースリリースを読めば、まもなくオープンするイオンスタイル市川コルトンプラザがどのような店舗であるか、イメージが持てると思います。ニュースリリースを読む時間がない、PDFファイルを開くのが面倒だ、自分はコスパ重視者であり、時短を重んじるという人には、数分で読める以下の文書を流し読みすることをおすすめします。

※本稿はイオンリテール株式会社のニュースリリース「子育てファミリーを応援する商品・サービスを拡充 11/15(土)「イオンスタイル市川コルトンプラザ」オープン」(2025年10月24日公開)を参照して作成しています。冒頭の画像はイオンスタイル市川コルトンプラザ公式ウェブサイトの画像(2025年10月25日にキャプチャ)を加工したものです。

イオンスタイル市川コルトンプラザの特徴を40字以内で表すと

食とキッズをテーマに、地域密着と時短・簡便を重視し、多世代の暮らしを支える店舗

イオンスタイル市川コルトンプラザの特徴を一言でいえば、このようになります。
といっても、このようにまとめてしまうと、同店が打ち出そうとしている独自性、固有性が消えてしまい、「ありがちな店舗」のような印象を受けると思います。

でも、心配ご無用、同店が掲げている具体的な施策をみると、「地域密着」や「時短・簡便」、「多世代」といったキーワードが何を指すかがわかります。

イオンスタイル市川コルトンプラザが注力する施策群

それでは、「2階の食品フロア」、「3階のファッション&キッズ」、「サービス・地域貢献」の各領域について、ごく簡単に見てみましょう。

出所:イオンリテール株式会社ニュースリリース「子育てファミリーを応援する商品・サービスを拡充 11/15(土)「イオンスタイル市川コルトンプラザ」オープン」(2025年10月24日公開)

2階の食品フロア

まず、同店の中心的な売場であり、旧ダイエーいちかわコルトンプラザ店を利用していた人の多くが、最も関心を寄せているであろう「2階の食品フロア」ですが、当研究所では以下の点に注目しています。

  • 焼きたてパンや本格ピッツァ、惣菜量り売りなどを揃え、「おいしさ×簡便性×地元食材」を提案
  • 行徳海苔弁当や市川産野菜、クラフトビールなど地域性を打ち出す
  • 冷凍食品・総菜を拡充し、145席のイートインを併設

3階のファッション&キッズ

続いて、「3階のファッション&キッズ」の特徴です。

  • 成長段階別の「キッズリパブリック」を中心に、子育て世代とZ世代に向けたファッションを展開
  • 赤ちゃん休憩室や遊び場など、家族に優しい設備を整える

サービス・地域貢献

「サービス・地域貢献」としては、以下のものに利用者の期待が集まりそうです。

  • ネットスーパー、即日配送、移動販売で利便性を担保
  • 環境活動・地域支援・電子マネー寄付など社会貢献に注力

これらの中には当研究所が注目する取り組みが幾つかあります(2026年の春に始動する予定の小中学生向け環境活動「イオン チアーズクラブ」、「認知症サポーター」研修受講従業員による支援、「幸せの黄色いレシートキャンペーン」による地域団体支援、利用額の一部が市川市に寄付される、ご当地電子マネー「いちかわRose WAON」、資源回収ボックス設置による再資源化推進など)。機会があれば別の記事で紹介します。

2階の食品フロアが打ち出す新機軸

上でイオンスタイル市川コルトンプラザの2階の食品フロアについてポイントをいくつか挙げましたが、もう少し具体的な取り組みを見ていきましょう。

1.「おいしさ」と「簡便性」を両立した食の提案

●ベーカリー&イートイン
店内焼きたてパン約70種類を提供(クロワッサン、ローストビーフサンド、カレーパンなど)。
145席のイートインでコーヒーや弁当・スイーツも楽しめる。

●ピッツァソリデラ
発酵から焼き上げまで店内製造の本格ピッツァを提供。
ホール/ハーフ/クォーター/特大サイズなど多様なサイズ展開。

●リワードキッチン(総菜量り売り)
約30種類の惣菜を量り売り。サラダやローストビーフメニューを強化。
希少部位トモサンカクを使用したローストビーフ丼・バーガーなどを提案。

●「クラフトデリカ」シリーズ
シェフ品質のおいしさを手頃な価格で楽しめる本格派メニュー「クラフトデリカ」の「特製チャーハン& 麻婆豆腐」や「特製チャーハン&肉焼売」。

●スイーツコーナー
店内製造のワッフルや杏仁豆腐など、フルーツをトッピングしたスイーツを展開。

●行徳海苔弁当
市川市の特産品「行徳海苔」を使用した海苔弁当を新開発。長年親しまれている行徳海苔を使用し、焼き鮭などの具材をのせた弁当。

出所:イオンリテール株式会社ニュースリリース「子育てファミリーを応援する商品・サービスを拡充 11/15(土)「イオンスタイル市川コルトンプラザ」オープン」(2025年10月24日公開)

※当研究所ではこの商品に特に注目しています!「海苔弁当」というより、「のり弁」という方がしっくりきますね。ノスタルジックな響きが何とも言えず、子どもの頃の昼ごはんの記憶が蘇ります。

2.冷凍食品・生鮮・地場野菜の充実

●冷凍食品
約1,200品目を展開。冷凍野菜、ワンプレート、パスタ、餃子などを強化。
地元・市川生産の「元祖オクタン餃子」も取り扱い。

●地場野菜と果物
JAいちかわ協力による市川産野菜コーナー(ブロッコリー、キャベツ、大根など)。
カットフルーツの品揃え拡充(パイナップルミックス、食べ比べ商品など)。

●鮮魚・魚総菜
豊洲市場直送の旬魚を対面販売し、刺身や焼魚・フライなどに調理。
魚総菜コーナー「魚魚炎(ととえん)」で焼魚弁当などを販売。

3.地域とライフスタイルに寄り添う提案

●精肉
ファミリー向けジャンボパックを強化(豚・鶏など)。
味付け肉で時短調理を提案。

●地域特産・手土産
行徳海苔製品(加藤海苔商店)や都内人気洋菓子(東京ばな奈、BUTTER STATE'sなど)を導入。

●リカー
ワイン・ウイスキー約300種類を展開。
市川市のブルワリー「ありのみブルワリー」のクラフトビールを販売(ハードスターゲイジング、市川産のビーツをつかったIPAなど)。

ありのみブルワリーの「グッドモーニングアンドチアーズ」(コーヒー由来のビール)。
2022年6月に葛飾八幡宮参道で行われた「Have a Good Day MOTOYAWATA -ニューボロイチ-」にて購入して飲酒。筆者撮影。

専門店の顔ぶれ~継続・復活・新規~

直営売場の他、テナントとして出店する専門店があります。残念ながら、ダイエー時代に人気を博した多くの専門店は復活しないのですが(それらの要素はイオンリテールの直営売場が有すことになるでしょう。イオンスタイル市川コルトンプラザには、ダイエー時代に存在した需要をしっかり受け止めていただきたいと願っています)、新たに出店する店舗もあります。

  • 2階  スターバックス
  • 2階  マリオンクレープ(新規出店)
  • 2階  ポポラマーマ
  • 2階  銀座コージーコーナー(営業再開)
  • 3階  ノジマ 大型家電

ATMを除いた専門店の顔触れは上の通りです。

ダイエー時代は、2階にカプセルトイ(ガチャ)のコーナーが3ないし4箇所ありましたが、復活しないのでしょうか。専門店といえるかは微妙なところなので、ニュースリリースに、専門店としては明記されていなくとも、カプセルトイのコーナーが設けられる可能性はあるでしょうね。
商業施設でテナントが空いた場合の埋め合わせに、カプセルトイの筐体をずらっと並べるケース(といってもカプセルトイのプラスチック・ケースではありません。場合という意味合いで使っています)を多く目にするので、しばらくしたらカプセルトイの集積地が誕生するかもしれません。

「マリオンクレープ」が新規出店します。ダイエー時代は、2015年から閉店の今年(2025年)まで、「tutu」というお店があり、タピオカドリンクとクレープを販売していました。このお店に変わってマリオンクレープが出店するわけですね。

おわりに

まだ暑かった8月31日にダイエーいちかわコルトンプラザ店が閉店してから、随分と長い空白期間が続いていますが、ようやく、後継店となるイオンスタイル市川コルトンプラザの開店日が、11月15日に決まりました。今から3週間後の土曜日、10時に開店します。

あれだけの規模の店舗なので、改装作業に時間がかかるのは当然です。

コルトンプラザの他店が通常営業を継続する中、それと並行して、コルトンプラザのテナントで最大の面積であり、複数フロアから成る旧ダイエー・現(または新)イオンスタイルの店舗域を閉鎖して、多くの事業者の方々が出入りし、資材を搬入・設置するのは、かなり難易度の高いことです。

閉鎖されている場所に接して利用者が通行する通路がありますが、そこを歩く時に大きな作業音を聞いたことはありません。多店舗の営業時間内に騒音を発生させないため、工事を多店舗の営業時間の前と後に実施しているのでしょうか?それだと朝や夜に周囲に作業音が漏れ聞こえるかもしれませんし、特に夜間作業が多いと改装費が大きくなりますので、やはり工事は日中におこなっているのでしょうか。

ふと思い出しましたが、私の記憶では、随分前にコルトンプラザ内にマリオンクレープが存在していました。現在、「サーティワンアイスクリーム」がある場所に存在したような気がしますが、ただ、うろ覚えなので、正確な位置はあやふやです。

また、市川市役所第一庁舎の裏、京成電鉄の線路沿いに店舗と製造所を構える市川市のご当地ジェラート店「カイジェラート」(魁ジェラート)の支店(?)が、かつてコルトンプラザ内に存在したような記憶も微かに残っています。

市川市を代表する商業施設であるニッケコルトンプラザ、その中心的な存在であるダイエーが37年の歴史を終え、新たにイオンスタイルがオープンするという、歴史に線が引かれるタイミングで、こうして企業発のニュースリリースを読みながら、記事を書いていると、市川市で生まれ育った筆者の古い記憶が蘇ってきます。ただし、その記憶が正しいかどうか、よくわからないのですが。

引き続き、ダイエーいちかわコルトンプラザ店から、イオンスタイル市川コルトンプラザへの変遷を丁寧に見ていきたいと思います。

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