【コラム】コンビニでの寄付は「レジ前の募金箱」から「スマホ」へ

以前、コンビニで現金払いをしていた時は、お釣りの小銭をレジ前に置かれた募金箱に入れることが少なくありませんでした。

しかし、最近では、スマホによるキャッシュレス決済をしており、コンビニで現金を使う機会は、コピー機でプリントアウトする※1場合を除き、ほとんどないため、募金をすることはめっきり少なくなりました。というか、ほとんど募金していません。

そんな折、セブン-イレブンで買物をすることで貯まっているポイント、ではなくマイルを、商品か何かに交換しようと思い、セブンマイルプログラムのウェブサイトをブラウジングしていたところ、ピンとくる商品はなかったのですが、こんな素敵な使い道を見つけました。

セブンマイルプログラム「国境なき医師団への支援」
出典:セブンマイルプログラムのウェブサイト(鈴木雄高のスマホ画面)をキャプチャ

貯まったマイルを「国境なき医師団への支援」に使うことができるのです。

私は、以前、国境なき医師団(Médecins Sans Frontières、略称: MSF)に毎月定額で寄付していたのですが、やむにやまれぬ事情があって、現在は一時休止中なのです。しかし、本音は、紛争や自然災害、貧困などの理由で生命の危機にさらされている人びとに、医療と人道援助を無償で届けているMSFへの支援を止めたくはありませんでした。

そのようなわけで、セブン&アイグループのセブンマイルプログラムで貯めたマイルをMSFへの寄付に充てられるというのは、私にとっては願ったりかなったりなのでした。

国境なき医師団
https://www.msf.or.jp/

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小売店舗等が手がけるポイントプログラムやマイルプログラムは、Frequent Shoppers Program(フリークエント・ショッパーズ・プログラム、略称:FSP)と呼ばれる販促プログラムです。

店舗からみて、売上や利益への貢献度が大きなフリークエント・ショッパーズ=「頻繁に買い物をする顧客」に恩恵を与えるもので、店舗側からすれば「顧客の囲い込み」をしたい(競合他店舗への流出を防ぎたい)という思惑があります。もっとも、顧客側は、「囲い込まれたくない」のですが。

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現金払いだからこそ、小銭を気軽に募金できたのですが、コンビニ決済のキャッシュレス化によって、それができなくなってしまった――そんな、私のような顧客に対して、「貯まったマイルを寄付できますよ」と、もっと強く訴求すれば良いと思った出来事でした。

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〈注釈〉

※1:「コピー機でプリントアウト」と書きましたが、特に違和感を感じないかもしれませんね。かつては、「コピー機」と「プリンター」は異なるものでしたが、これらの機能を有する「複合機」が登場してからは、「コピー機でプリントアウト」、「プリンターでコピー」、「コピー機でファクシミリ」、「プリンターでファクシミリ」、「コピー機でPDF化」など、そこだけを見れば(読めば、あるいは、聞けば)、意味の上ではおかしな、しかし、語意が通じてしまう表現が私たちの口から筆記具からキーボードから流れ出しています。