ブックオフのレコードプレーヤーは「らしさ」「かわいさ」「買いやすさ」で訴求
ブックオフがオリジナルのレコードプレーヤーを販売します。発売日は2024年11月3日で、売り切れ次第販売終了とのこと。「かわいい!」「ほしい!」と思った人は、お早めにお店へ※1!
画像やスペック、販売店舗等の情報は、公式サイトでご確認ください。
ブックオフ公式サイト
【レコードプレーヤー】ブックオフオリジナル製品販売
https://www.bookoff.co.jp/event/lp/bookoff_recordplayer202410.html
ブックオフのコーポレート・カラーであるイエロー&ブルーが鮮やかで、マスコットキャラクターの「よむよむ君」が描かれたレコードプレーヤーは、ブックオフ「らしさ」に溢れた、「かわいさ」抜群のアイテムですね!
昨日(2024年10月10日)、Xこと旧Twitterでレコードプレーヤーのことを発信したところ、チラホラとリアクションがありました。注目の度合いがわかりますね。
このXの投稿では、
中古レコードを多く品揃えしているブックオフでプレーヤーも売られていたら、盤とプレーヤーを非計画で同時購買する人は少なくないのではないでしょうか。
出所:X市川マーケティング研究所公式アカウント、2024年10月10日投稿、https://x.com/ichikawa_mk_lab/status/1844350204516106689
と書いているのですが、この箇所に「非計画で同時購買」という語が登場します。文字数の制約があり、横着した表現をしてしまいましたが、丁寧に書くと、次のようになります。
1.売場を歩いている人が、レコードプレーヤーを見つける
↓
2.「何これ?かわいい!ほしい!」と思う
↓
3.来店時には買う予定のなかったレコードプレーヤーの購入を決める
↓
4.せっかくなので、同時に中古レコードも買うことを思い立つ
↓
5.懐かしさで胸がいっぱいになりながら、来店時には買う予定のなかったレコードの購入を決める
↓
6.レジでレコードプレーヤーとレコードを同時に購入する
オリジナルのレコードプレイヤーが発売されることを知らない人が、売場で偶然それを見かけて購買意欲が喚起され、「非計画購買」をする(1~3)、ということが、11月のブックオフ店内では、多く生じるのではないでしょうか。
また、実は前々からその店舗で気になっていて、商品の物色をしたことはあったものの、プレーヤーを所有していなかったので、これまでは買ったことはなかったレコードを、初めて買おうと思い、その場で数枚を選んで「非計画購買」をして(4~5)、結果として、レコードプレーヤーとレコードの「同時購買」をする(6)、という人も現れるはずです。
元々、中古のレコードプレーヤーと中古レコードを販売しているブックオフの店舗は多いと思われます。しかし、従来の中古の(黒い)レコードプレーヤーは、それを買いたくて店にやって来た人により、「計画購買」されることが多いと思うのです。
他方、イエロー&ブルーのレコードプレーヤーは、事前情報に触れて「計画購買」する人も多いと思いますが、上述のように、売場で展示されている実物を見て、「かわいい!」というエモーションが掻き立てられて、「非計画購買」が発生しやすいはずです。
また、ブックオフ公式サイトの記事には、梱包された状態の画像が載っているのですが、「買いやすさ」があると感じました。箱に入った状態でもコンパクトなサイズで持ち帰りやすく、昭和レトロを意識したというデザインは、持ち帰る途中で人目を引きそうです。購入後の家路を、これを持って歩くのは、きっと楽しいことでしょうね。
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今回のコラムでは、ブックオフのポータブルレコードプレーヤーを紹介しながら、「非計画購買」と「同時購買」という――購入者の立場では、「買う予定はなかったけれど、売場で良い商品に出会えてよかった」という満足につながる、そして、製造業者や販売者の立場では、売場で商品の魅力を訴求することで、購買を促すことができた、という成果につながる、大変重要な――、購買行動についても説明しました。これらの話は奥が深いので※2、今後もコラムで取り上げたいと思います。
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〈注釈〉
※1:このレコードプレーヤーは、市川市鬼高の複合商業施設SHOPSにある「BOOKOFF SUPER BAZAAR ショップス市川店」でも販売されるそうです(ブックオフ公式サイトより)。なお、ショップス市川店は、東京都内から一番近い「SUPER BAZZAR」業態の店舗だとか。市川市は東京都に接しているので、都内から一番近いというフレーズが添えられがち、かもしれません。
※2:レコードプレーヤーの売場と、レコードの売場が近くにあれば、「同時購買」は発生しやすいですが、レコードプレーヤーは電化製品の売場に置かれている可能性もあります。では、レコードプレーヤーをレコード売場の近くで販売すれば良いのか、というと、レコードプレーヤーを電化製品だと思っている人は電化製品売場に向かうので、そこに欲しいプレーヤーがないと思われてしまうと、販売機会損失につながる可能性もあります。販売者には、顕在化している需要を捉えて販売機会を逃さず(プレーヤーの「計画購買」を確実にしてもらい)、関連する商品も販売する、いわばクロスセリングする(レコードを「同時購買」してもらう)が求められます。